針の木岳

針ノ木岳の山スキーコース、登る標高差1400mあまり。山容も険しく、今まで少し躊躇していたのだが、ここらで何とかしなくては。2つの標高差200mあまりの壁の登坂に、背中はゾクゾク、顔はヒクヒク、滑落の心配はなさそうだが、その高度感による緊張で行程の長さ以上にとにかく疲れた。
しかしその現実離れした景観と斜面は、とにかく感動のひとこと。すばらしい斜面、充実のツアーだった。

2004年4月30日 長野県大町市

日本三大雪渓の針ノ木雪渓があることで有名な山。また戦国武将佐々成政の針ノ木峠越えも、歴史ファンにとっては忘れがたい。針ノ木峠は、北アルプスで一番高い峠で、南アルプスの三伏峠についで標高が高い。
雪渓があるため、高山植物の宝庫で、夏にはたくさんの花が咲き乱れる。

参考タイム
扇沢(7:00)-大沢小屋(8:20)-マヤクボ沢の出会(10:20-11:00)-カールの底(12:30-13:00)-山頂肩(13:45-14:10)-大沢小屋(14:50)-扇沢(15:10)

山頂直下のまやくぼカールの底から、山頂を仰ぎ見る。山頂に向かって左側が、スキーに適した斜面。標高差200m、斜度30度の一枚バーンは至福のひと時。
滑るのは平気だが、高度感ある斜面を登るのは結構苦手。なるべく後ろを見ないよう、刻まれたステップをひたすら登る。

扇沢の駐車場から、すぐに川を渡り、少し進むと赤沢岳から針ノ木岳の稜線が見えてくる。その山容の険しさに圧倒される、さすが北アルプス。 大沢小屋の手前から、いよいよ今回の目的の針ノ木岳直下のまやくぼカールの斜面が見えてきた。カールの斜面の前に立ちはだかる、ダムのような斜面、どうやって登るのだろうか。

谷から見上げるアルペンムード満点の山稜。後ろを振り返れば、爺ヶ岳の眺め。ゆっくりゆっくり歩いて、高度を稼ぐ。
マヤクボ沢との出会いから見上げる、針ノ木峠。この斜面もなかなか良さそう。ほとんどの登山者はこちらに向かって行くが、私は右のマヤクボ沢のへと向かう。

マヤクボ沢から見上げる、針ノ木岳山頂。簡単そうに見えるが、ここからの急登が一番疲れた。体力的な疲労というより、高度感による緊張が精神的にこたえる。雪が緩んでいるので、滑落の心配はないが、雪が硬いとかなりやばい。
急登の途中、針ノ木峠の向こうには蓮華岳が。高度も随分増してきた。
この辺は、どこを向いても滑るにはすばらしい斜面ばかり。

やっと山頂直下のカールの底へ。穏やかな場所でなんだかホットする。山頂に向かって左側を見上げれば今回のメインイベントの一枚バーン。遥かかなたに登っていくスキーヤー見える。 こちらは山頂から向かって右側。こちらにも面白そうな斜面が広がっているが、今回は標高の高い方へ向かうということでパス。上からテレマーカーが滑ってきたので、斜面状態を聞いたところ、なかなか良い斜面だったらしい。

急登をひたすら40分あまり。やっと山頂の肩までたどり着いた。凄い絶景が広がる、やはり北アルプスは違う。山頂直下の肩は思ったより広く、くつろげる余裕があった。
山頂はすぐそこだが、最後にいやらしい急な斜面があるので、今回はパス。山頂まで40mといったところ。

北を向けば、スバリ岳。 稜線は鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬連峰と続いている。
東には蓮華岳。 昨年の夏に登った水晶岳方面。薬師岳も見えるが、かなり霞んでいる。

お楽しみの斜面が、延々と谷沿いに続いている。山頂直下の大斜面は、雪質もまずまず、すばらしい大滑降が楽しめたが、その後がいけない。最近の降雪が、ストッパーのように滑らないのだ。

勢い良く飛ばして行ったら、ストッパーのような雪に捕まり、つんのめり状態で大転倒。その後はずっと、この雪質のため慎重にテレマークターンを繰り返して滑ることになった(実はテレマークターンがめんどくさくて嫌いだったりする)。それでもとにかく充実のすべりを堪能したことは間違いない。
遥かかなたの山頂を振り返ると、感慨もひとしお。登り6時間、下り1時間の充実ツアーであった。

ホワイトクリスマス(菅平)

実は今まで一度も雪のあるクリスマスって体験したことがないのです。と言うわけで今年はホワイトクリスマス気分を味わうために、クリスマスの連休を使って、家族で菅平高原へ。例年だとこの時期ちょっと心もとない雪ですが、今シーズンは雪も充分。スキー場やホテルではあまりクリスマス気分を味わえなかったけど、子供達はそれなりにホワイトクリスマスを楽しんでいたようです。

ホテルでは楽しく過ごせたようで。

12月25日の朝、ホテルの窓から北アルプスの後立山連邦を眺めです。こんな絶景を部屋から眺められるなんて、そうはありません。昨日の天気予報では今日は雪のはずだったのですが。

明日の雪を想定して、初日の24日は、スキー場で。完全防備の長女です。後ろに見えるのは、菅平の象徴、根子岳です。初日も暖かくて良い天気。2日目の25日は、雪の中のホワイトクリスマスの予定だったのですが、ご覧のように快晴。あまりの天気の良さに、広い広い菅平牧場で雪遊び。他に遊ぶ人影もなく、広大な雪原を占有で気分爽快!
あまりにサラサラで雪だるまもできない新雪を、スノーシューで味わいます。長女はスノーシューにもすっかりなれて、牧場を自由自在に歩き回る。それにしてもフカフカの新雪の感触はたまりません。次女はスノーシューにまだいまいち慣れない様子。でもフカフカの新雪は、新鮮なんじゃないかな。来年は末娘用にもう一つ買わなきゃいけない?
歩き疲れて、北アルプスをバックに雪遊び。残念ながらサラサラすぎて、雪だるまも作れないので、雪山とトンネルをせっせと作ります。牧場に残る足跡。ウサギのような?でもちょっと違うな。う~む、何だろう?