能登ツーリング二日目

キャンプ場の夜明け。
爽やかな朝、軽い食事をとって旅を続ける。

糸魚川から親知らずを抜け、酷暑の富山で、念願の国宝、高岡山瑞龍寺を拝観。素晴しく荘厳で巨大、その美しさに言葉を失う。じりじりと灼熱の暑さの中、しずかで感動的な時を過ごさせていただきました。

瑞龍寺をあとにして、能登半島の内側を北上、能登半島の先っぽを目指す。能登半島の民家はどれも黒光りする瓦屋根と、板張りの壁が特徴的。岬を越えるたびに、次々と美しい集落があらわれ、気持ちいい街道が続く。途中、元気の湯でお風呂にはいり、突端の禄剛崎に着くころには日暮れが迫っていた。灯台に行こうかなとも思ったが、バイクでは行けないらしい。荷物もあることから、少し岬を回り込んだ川浦の浜までバイクで進んだ。ここの浜沿いには、芝生がひろがり素晴らしく気持ちが良い。ここで夕食をとりながら、ぼんやり夕日を眺める。日が沈んだあとは、天の川見えるかなと寝っ転がって粘ってみたが、霞んで星は見えるが天の川までは見えず。そのうち蚊がうるさくなってきたので、道の駅狼煙まで戻って野宿。広くて静かでいい場所だったが、深夜にちょいとうるさい車中泊の車がガチャガチャやって、安眠妨害された。

西上州桜めぐりその2

コロナ騒動でメディアは外出自粛と言いつつ、飲食店が客が激減で窮地と散々伝えている。いったい外食を禁止したいのか勧めたいのかさっぱりわからん。個人的に頑張っている飲食店は、充分感染リスクに注意したうえ、お客さんとして応援したいと思います。

というわけでインスタグラムで知った、下仁田にあるカレーと珈琲、シモンフッドへ。
古民家を改装したお店がおしゃれ。ちょっと明るすぎるかな?というのは個人の好み。
海老カレーをオーダー。味は濃厚、少し甘めか。
あと濃厚で苦めのフレンドをオーダー。苦いといより濃くて深い味わい。
長野への経路途中にある下仁田のカフェ、ちょうどいい場所にあるので、ちょくちょく寄らせてもらおう。

コロナ騒動がなかったら、今頃奈良の旅で、宇陀の又兵衛桜や吉野山の千本桜を眺めていたのに。
というわけで近場で桜を探すと、菅原の枝垂れ桜が引っかかった。これは知らなかった。
墓守のようにそびえる、樹齢300年あまりの2本の枝垂れ桜。妙義山をバックに豪快に咲き誇る。
あまり有名ではないらしく、私の少し後に三脚を担いだ撮影者が一人来ただけ。
これからもあまり知られることはなく、ひっそりと咲いていて欲しい。
道が狭いので車で近づくのはやめたほうがいい。県道に停めて300mくらい坂道を登っていく。

30年ぶりの妙義神社。こんな素晴らしい桜の神社だったかと驚かされる。
この辺りは桜の里が有名だから、桜の里が満開になる前の今頃が、案外狙い目なのだろう。
30年前たいして印象もなかった本殿に続く階段、結構大変。境内に咲き誇る桜と巨大な石垣を見れば、それも報われる。
最近バイクの主要目的は、写真撮影の移動手段だが、帰路は上毛三山パノラマ街道から上野村R299を使い、ガラガラのワインディングロードをたっぷり堪能した。
しかし桜スポット六ケ所、250kmのツーリングとはちょっと欲張りすぎ。桜の時期は短いから、これもやむなしか。

西上州桜めぐりその1

コロナ騒動で今日もボッチツーリング。まあコロナじゃなくてもボッチだけど。
目的の西上州の途中、児玉の千本桜。花は満開だけど人影まばら。

長年通っている場所でも、桜の景色ってのはそう見れるものではない。場合によっては一生に一度。
織田信長の子孫が治めた小幡の城下町。名水100選「雄川堰」に沿って植えられた桜並木と、昔ながらの古民家の街並み。
いつものカフェ信州屋で珈琲を飲みながら、のんびり外の街並みを眺める。
あたり一帯は桜の園、今が一番美しい季節。桜祭りはないものの、町を思い思いに散策する人たちで、それなりに賑わっていた。

織田信長の孫・織田信良が菩提寺とした宝積寺。
境内には大小様々な桜が咲き誇る。そして正面にある樹齢150年の枝垂れ桜が見事。

下仁田で昼食をとるため、途中の大塩湖を経由。コロナ騒動だけど、大塩湖は車がけっこう停まってた。お花見なのか釣り人なのか。まあ感染するほどのことはないけどね。

近所の桜パトロール

桜パトロールで行田方面へ。
桜は、一日見ないと花の最盛期を見逃してしまうので、こまめの見回りが肝心。
さきたま古墳公園の桜、風が強いためか、満開はあと2日ほど必要?ここは毎回撮影に来ているので、今日はパス。
近くの前玉神社の桜は見ごろを迎えていた。とりいと参道の桜のショットを撮影。
少し自宅方面に戻って、万願寺の枝垂れ桜へ。凄い、満開だ。
古墳公園にはいっぱい人がいたのに、こちらは先客がいない。
実は家から7kmしか離れていないのに、ここは初めて。お寺は小さいが、推定樹齢600年、桜の風格はなかなかだ。
次に水城公園から忍城へ。ご近所では貴重な城郭、たとえ作り物の天守閣でも、桜と合わせれば絵になる。車道だと木が邪魔になるので、バイクを歩道に乗り上げて、ずりずり押してベストポジションを探す。
混んでる休日では無理だけど、平日、コロナ騒動で閑散としている今なら、まあ許されるだろう。親切なおばあさんが、撮影場所をあれこれ教えてくれた w

久しぶりに、行田のカフェ閑居にお邪魔。
古民家のこじゃれたカフェで、この辺りでは結構有名。残念ながら、お庭に春の気配はない。
一時過ぎたというのに、お店は結構賑わっている。まあ危険なほど過密にならないので、マスクしてる人も殆どいない。日常的な風景だ。
ドリンク付きのパンランチ、チーズオムレツをチョイス。量は少なめ、あくまでおしゃれ系カフェランチ。
隣は経営母体が同じパン屋さん。パンは素朴ながら、噛むと甘みがしっかりでてくる、美味しい。
大好きなチーズオムレツ。珈琲はこの辺りでは貴重な旨さ。
落ち着いた空間でゆったりランチ、こんどはもう少し静かな時をねらって。

行田から、吹上の元荒川桜並木へ。
ころな騒動で桜まつりは中止。それでも桜は例年のように美しく咲き誇っている。桜祭りが開催されていれば、バイク乗り入れはちょっとやりにくかっただろう。残念ながら桜の見えるカフェは定休日だった。
荒川を渡って、熊谷の根岸家長屋門。満開にはもう少し。
東松山農林公園桜の丘をチェック。5分咲き程度。満開になったらまた来よう。
荒川を再度わたって、北本桜堤から蒲桜へ。両方とも満開。
日本5大桜の蒲桜。枝が折れて小さくなったので迫力はいまいち。あと墓地の隣、いつ来ても撮影しにくいのが残念。
桜撮影に、近所をぐるっと75km。たいして走ってないけど、お腹いっぱい。

川越旧山崎家別邸と平山郁夫展

朝6時まで仕事して就寝。起きたのはお昼。なんかすぐに仕事にかかる気力もないので、川越にバイクで向かう。
川越美術館では、平山郁夫展、シルクロードとガンダーラ美術が開催中。
以前見たことあると思うけど、大迫力のシルクロード作品は見ごたえ充分。平山画伯の西域の旅を感じる大好きな作品達は、いつ見ても素晴らしい。
美術館の次は、旧山崎家別邸へ。庭にある一本の梅の古木が今満開。和室から縁側越に見る梅が、まるで絵画のよう。
平日の川越そぞろ歩き、人も少な目。春休みなのか着物を着た若い人が多いような気がする。

川越 きょうのごはんゆるりCafe

川越美術館、山崎邸と巡ったらカフェで一休み。
表通りのカフェは、観光客がわさわさいて、なんか落ち着かない。
蓮馨寺(れんけいじ)あたりの裏通りを歩いていたら、なんとなく入りやすいそうなカフェがあったので、入店。
お勧めのきな粉アイスと珈琲。
香ばしいきな粉の深い味わい。珈琲はあっさり系で飲みやすい。
一人で入るなら、こんな裏通りのカウンターのあるカフェがいい。どこから来ましたか?で会話が始まり、山崎邸の梅の話や、喜多院、中院の桜の話、ちょっとだけバイクの話なとなど。
若い夫婦と友達?が切り盛りする、感じのいいローカルっぽいカフェに通えば、川越地元民になれるかも。
川越、平日の昼下がり。

川越散策

性懲りもなく、長女と三女を誘って、honohono でハンバーガー。
昼時なので、10分ほど外で待っての入店。
今日はベーコンエッグバーガー(1280円)。その破壊力が凄い。肉汁ズルズルでかぶりつき。ジャンクフード万歳。
娘たちはアボガドバーガー、チーズバーガー。その味とボリュームに、大満足。
あとは、お店を覗きながら菓子屋横丁とか蔵街通りをぶらぶら。嫁さんへのお土産にわらび餅と揚げたて芋けんぴをゲット。
時の鐘のすぐそばにある、スターバックスへ。ここは店舗が和風ばかりではなく、中庭が本格的な日本庭園。今日は寒くて、屋内で珈琲だったが、少し暖かければ庭を鑑賞しながら、珈琲が飲める。久しぶりのドリップ珈琲は、ちょっとなにだが、まあ次回からは甘いやつにすれば大丈夫だろう。

新田の荘

普段簡単に行けそうで、なかなか行かなかった太田市周辺の気になるスポットをいくつか徘徊。
太田市周辺は新田義貞で有名な新田の荘があった所。そして徳川発祥の地として、結構歴史的重要な場所なのだけど、知名度はいまいち。
世良田東照宮の本殿拝殿は、新田氏を祖とする徳川家光が旧日光東照宮から移築したもの。しかしその割にはかなり地味でモヤモヤする。江戸時代はかなり賑わったようだが、明治になってすたれたか?日光東照宮、久能山東照宮の次にくる東照宮なのに。新田荘歴史資料館は残念ながら閉館中。
次に向かったのは義重山大光院、通称呑龍様。こちらも徳川家康が先祖の新田義重を祀るため、僧の呑龍を招聘して創建した寺。建物は巨大だが、本堂がコンクリートだからねえ。
そして、日本百名城の選ばれている金山城へ。こちはら2回目の訪問。遺構の石垣はなかなか興味深いものがある。ここから見る関東平野がとにかく広い。
さらについでに、曹源寺のさざえ堂へ。これで埼玉、福島のさざえ堂に続き、三堂目。埼玉児玉のさざえ堂には入ったことないけど。こちらのさざえ堂、比較的新しいながら、観音像がびっしり。それなりに見応えがある。
というわけで、行けそうで行かななかった場所を3件つぶして、ちょっとすっきりした年の暮れ。最後に地元の鴻巣でバイクの写真を。

ゲストハウスに泊まってバイクツーリングしよう

北海道ではテント泊+バイクツーリングの楽しみを満喫したけど、先日の奈良の旅では古民家ゲストハウス+バイクツーリングを満喫。
どちらのスタイルも、バイクで旅をさらに楽しいものにしてくれる。これからはこの両方のスタイルで、日本中を旅しようと思う。
ゲストハウスの基本スタイルは、個室ではなく2段ベッドの共同部屋。ただ奈良ではパソコンなどの荷物を置いて連泊のため個室を確保。岩村では女性を含む8人部屋だった。
一泊するだけなら、共同部屋でも何の問題もない。まあ共同部屋は山小屋で馴れている。ベッドをカーテンで仕切れるから、プライベート空間もしっかり確保できる。
今回は、観光地ということで、海外のバックパーカーなど旅のスタイルが違うから、話すのはあいさつ程度。それでも全然かまわないし、ライダーがいたら間違いなく話していただろう。
今回のゲストハウスは、岩村、奈良ともに古民家だったから、ノスタルジックな旅もさらに充実した。旅先の訪問先でも宿でも、古風な空間の連続。これでいつものビジネスホテルに泊まったら、こんなに旅の雰囲気を満喫できることはなかっただろう。
今回はどちらも一泊4000円弱、5泊して20000円弱、バイクもほとんど下道使って高速料金は全部で3000円弱。バイクの燃費は30km/l、1200km走って、140/l円でガソリン代は5600円。これはセミリタイヤのおやじには、やめられない道楽だ。

当麻寺と二月堂(奈良旅5日目)

西ノ京で薬師寺の塔を眺め、斑鳩の里で聖徳太子ゆかりの、法起寺と法輪寺の三重塔を眺める。
今回いったいいくつの塔を眺めただろう。天守閣といい塔といい、漢は高くそびえるものが大好きなんだ。

當麻寺、聖徳太子の異母弟の建立ということだが、法隆寺と違いこちらの知名度はいまいち。
しかしいろいろ調べてみると、ずいぶん面白い経緯を経て今に至るとのこと。俄然興味がわいてきた。
行ってみると二上山の山麓に広がる巨大寺院だった。国宝や重文もたくさん、なぜ知名度が低いか不思議。
バイクで一番奥まで行ったので、奥の院から散策開始。紅葉の名所と言われた浄土庭園の紅葉は既に終わり、庭師の方が手入れ中。正直かなり残念な状態。失敗したかな・・と、本院のほうへ向かう。
途中ちょっと気になって、本院の前に西南院をのぞいたら、こちらの庭が見事なこと。もちろん塔頭のお庭だから規模は小さいが、美しい緑の苔に覆われたお庭に、池を配置し西塔を借景とする。個人的には奥の院の浄土庭園などより、よほどこちらが好み。おまけに人気もほとんどない。
庭が気に入ってしまったので、書院で抹茶をいただきながら庭を眺めた。完全貸し切り状態、いいお庭でした。
當麻寺、本尊が曼荼羅というちょっと変わったお寺。もともとは金堂にある巨大な弥勒仏が本尊だったとのこと。そしてここにある四天王像、どこか異国を感じる造形かと思ったら、なんでも白鳳時代の仏像はすべて渡来人たちの手によるものだとか。この時代まだ仏像を内製できなかったとのことで納得。
あと中の坊のお庭も拝観。なんやかんやで2000円以上使ってしまった。まあそれだけ見どころ満載だったので、十分満足だったのだけど。ということで時間を使いすぎて、橿原市今井町での古民家カフェ活は取りやめ、残念。

東大寺のそぐそばに宿泊しているのに、東大寺に行かないのはさすがにまずい。
日暮れ時、當麻寺から帰って東大寺から二月堂あたりを散策。
二月堂に登った時、ちょうどきれいな夕焼けが見えた。夕焼けは万国共通なようで、いろいろな国の人が夕日を眺めて感動している。お坊様の「これだけの夕日はなかなか眺められないですよ」の会話を小耳にはさんだので、きれいだったことは折り紙付き。
旅のおわり、生駒に沈む夕日で、古の奈良の都を想う。